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明治大学と東急不動産の学生レジデンス「CAMPUS VILLAGE」が産学連携 「あぶら」の摂取による健康効果測定の実証実験開始 ~健康寿命の延伸と学生レジデンスにおける付加価値の「共創」を目指して~

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2025年3月26日

東急不動産株式会社

明治大学

株式会社学生情報センター

明治大学と東急不動産の学生レジデンス「CAMPUS VILLAGE」が産学連携
「あぶら」の摂取による健康効果測定の実証実験開始
~健康寿命の延伸と学生レジデンスにおける付加価値の「共創」を目指して~

 東急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:星野 浩明、以下「東急不動産」)と明治大学(所在:東京都千代田区、学長:上野 正雄)は、2024年3月に開業した学生レジデンス「キャンパスヴィレッジ生田」(以下、「本物件」)において「あぶら」による健康効果に関し、産学連携の実証実験を実施することをお知らせいたします。
 実証実験には、明治大学農学部専任講師 金子賢太朗研究室(以下、「本研究室」)が参画し、本物件で提供される食事メニューの検討から、食事メニュー摂取による健康効果の測定及び評価を行うことで、本物件をはじめとした学生レジデンスのユーザーである学生の心身共に健やかな暮らしの実現と、学生たちがなりたい自分になるための食品成分や摂取方法の探索が目的です。
 この実証実験を行うことで、東急不動産および本物件の管理運営を担う株式会社学生情報センター(本社:京都府京都市、代表取締役社長:𠮷野 一樹)は、明治大学生田キャンパスに近接する本物件ならびに他の学生レジデンスにおける、新たなサービスや付加価値の「共創」に取り組んでまいります。
 一方、明治大学では、栄養生化学、栄養生理学、食シグナル学のさらなる研究の深化と、実証した結果を広く世界に発信していくことで、食による健康寿命延伸に貢献することを目指します。


■食事による健康効果測定の実証実験の概要
 キャンパスヴィレッジ生田では、管理栄養士監修の朝食と夕食を提供しています。今回は、入居者に「あぶら」(※1)に着目した食事メニュー(※2)を一定期間提供し、実証実験協力者から日々の健康状態を測定します。「あぶら」には睡眠の質・活動意欲・体重維持といったQOLへの効果が期待されており、学生の生活にどのような影響があるかも広く検証を予定しております。
(※1)「あぶら」とは、食事中に含まれる脂質成分のことを指します。
(※2)通常メニューと同様に管理栄養士監修のカロリー計算等が実施されたものです。


■研究テーマ「あぶらの構造」に着目した新しい健康長寿戦略の立案
 「あぶら」が豊富な食事を食べ過ぎてしまうと、肥満や糖尿病、認知機能異常が誘導されていきます。しかし、赤ちゃんが飲む母乳にも非常にたくさんの「あぶら」が入っています。母乳のうち、約50%のカロリーは「あぶら」から提供されていますが、母乳を飲む赤ちゃんは肥満になりにくく、むしろ脳機能が発達します。なぜでしょうか。
 本研究室では、「あぶらの構造」という視点から母乳脂質や食事に含まれる脂質の持つ健康機能を解き明かす研究を行っています(JST創発的研究支援事業に採択)。一般的には「あぶら」の主要成分としてパルミチン酸が知られています。しかし、母乳に含まれるパルミチン酸はベータパルミチン酸という特徴的な成分で、私たちはベータパルミチン酸が体重や食欲、血糖値の正常維持に働くことを発見しました(bioRxiv. 2024.08.18.608432他)。つまり、母乳に豊富に含まれる「あぶら」の成分が脳に作用することで肥満や糖尿病を防ぐという新しいメカニズムの提唱につながりました。
 本研究室は、母乳に含まれる「あぶら」の構造と健康の関係性を紐解く研究を進める中で、悪者とされがちな動物性油脂の中でも、ラード(豚の脂)と牛脂にはそれぞれ全く違う健康機能が隠されていることも明らかにしました。たとえば、ラードには睡眠の質向上やこころの安定化といった効果が、牛脂には運動意欲の向上効果がある可能性が分かりました。つまり、夕食にはとんかつ、朝食には牛丼、といった「あぶら」の構造や質に着目した食の選択によって、新しい健康機能が提供できるかもしれません。
 学生たちの大切なライフイベントにおいて、「『あぶら』に着目して食を選択する」という新しい視点から、学生たちの豊かな未来をつくるための食による健康機能を、本実証実験を通じて明らかにしていきます。

■実証実験参画企業
【東急不動産株式会社】
本社所在地 :東京都渋谷区道玄坂1-21-1
代表者 : 代表取締役社長 星野 浩明

【明治大学】
本社所在地 :東京都千代田区神田駿河台1-1
代表者 : 学長 上野 正雄

明治大学農学部農芸化学科の栄養生化学(金子)研究室について
食事に由来するシグナル分子と食欲中枢である脳の視床下部、そして、視床下部へと栄養情報を伝達する内分泌系がどのようにコミュニケーションを図っているのか、そのメカニズムを探求することにより、食・栄養シグナルと生体の新しい基本原理を紐解き、Food as Medicineの具現化、食による健康長寿社会の実現を目指した研究を実施しています(https://meiji-nutribiochem.jp/)。


【株式会社学生情報センター】
本社所在地 :京都市下京区烏丸通七条下ル ニッセイ京都駅前ビル
代表者 : 代表取締役社長 𠮷野 一樹



■東急不動産の学生レジデンス「CAMPUS VILLAGE(キャンパスヴィレッジ)」
 東急不動産が企画開発し、株式会社学生情報センターが運営を担う「CAMPUS VILLAGE」は、“成長するための「CAMPUS(キャンパス)」の延長であり、集い生活するための「VILLAGE(ヴィレッジ)」である”という想いをブランドコンセプトとした学生レジデンスです。
 エントランス、各フロア、各居室等のトリプルセキュリティを全物件で採用し、有人管理、防犯カメラの設置、警備システムを導入し安心安全を確保。共用部のカフェテリアでは、栄養士監修の健康に配慮した健康的な食事メニューを提供し、食事の面からも学生の生活をサポート。専有部では家具や家電、無料のインターネットを完備し新生活に必要な環境を整備しています。
東急不動産ホールディングスの総合力で、入居する学生だけでなく、保護者の方にも安心していただける住まいを目指し、開発・運営を行っています。

■長期ビジョン「GROUP VISION 2030」でめざす、「環境経営」と「DX」の取り組み
 東急不動産ホールディングスは2021年に長期ビジョン「GROUP VISION 2030」を発表しました。多様なグリーンの力で2030年にありたい姿を実現していく私たちの姿勢を表現する「WE ARE GREEN」をスローガンに、「環境経営」「DX」を全社方針として取り組んでいます。
 中核企業である東急不動産では「環境先進企業」をめざして様々な取り組みを積極的に進めております。2022年末には事業所及び保有施設※の100%再生可能エネルギーへの切り替えを完了し、 2024年4月にはRE100事務局より「RE100」の目標達成を、国内事業会社として初めて認定されました。
※一部の共同事業案件を除く
≪貢献する SDGs≫

東急不動産ホールディングス「GROUP VISION 2030」について

https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/group-vision-2030/

東急不動産ホールディングス「中期経営計画 2025」について

https://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/ir/mgtpolicy/mid-term-plan

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